N様邸塀塗装工事【長野市】

2023年11月05日 12:18

施工前説明

施工前の状態です。
今回新築工事に伴い「家の顔」ともいえる塀を塗装で甦らせていきます。
表と裏とどちらも新規塗装を行いますが今回はデザインをガラリと変更します。

現在の模様は「スタッコ調」の模様になっています。
今回新たに行う工事ではこの模様を辞めて
「フラットな砂壁調」へと変更します。
そのため今回は塗装工事+左官工事で進めていきます。

至る所に大きなクラックや欠損が見受けられました。
クラックに関しては構造クラックが主で、それによって影響を受けた場所が欠損したりしている状態です。
他にもクラックがいくつかあり、これらは様々な原因が考えられます。
いずれにしても躯体構造上によっては再発の可能性も考えられます。
今回は全てしっかり直していきます。

削り作業とクラック処理

まず初めに既存の模様をある程度平になるまで削ります。
機械を使って模様を削り落として行く作業です。
綺麗なフラット面を作る為に必要な工程です。

▼削り作業風景▼

古い補修シーリングの撤去

  • 構造クラック

  • 古いシーリングの撤去

  • 完全に取り除きます

  • 完全撤去

元々補修してあった古いシーリングを全て撤去します。
撤去後は新たにシーリングを打ち直し補強用のメッシュを貼ってしっかりベースを作ります。

構造クラックの原因

今回工事を進めたいく中で大きなひび割れを起こしてしまった原因がわかりました。
建物を建てる過程で「貫板」というものを使用します。

※壁に使用される貫板は、柱を貫通させて楔(くさび)で固定することで、水平力に対する抵抗要素とする働きを強化する※

この貫板が残っている箇所が大きいひび割れを起こしていました。
恐らく水分を吸い上げそれがやがて腐食を導き大きな構造クラックへと繋がっていく過程になったと思われます。
今回再発を防ぐ為にある程度ハツリ作業を行い貫板を取り除いてからもう一度しっかり補強をしてから形成していく形をとります。

この貫板が大きなクラックの原因になっていました。
今回取り除いてしっかり補修をすることによって再発が起こらないようにしていきます。

Uカットした場所をシーリングで埋めました。
貫板を外した場所は新たにベースを入れて貫通を塞ぎました。
この後でメッシュを貼って補強していきます。

左官塗作業

外壁部分を塗って行きます。
今回2回分けて塗っていきます。
塗装仕上げがフラットな砂壁にするのでベースとなる面がしっかりフラットである事が前提となります。
綺麗なフラット面を作ることで塗装の仕上がりも綺麗になります。

※今回左官の塗りを何回が繰り返して綺麗な面を作って行きます※

ひび割れが酷かった場所全体にメッシュシートを入れて補強します。
白く見えているのはメッシュシートです。

メッシュシートとは??

塗り壁の下地に埋め込むことにより、下地の乾燥クラック(ひび割れ)を予防してくれます。
強い引っ張りの力に耐え、長期間劣化することがありません。

11月1日

気温21℃ ☀️

左官完了

表側外壁

裏側外壁

ベースとなる左官でのフラット化が完了しました。
この後はいよいよ塗装の工程に入ります。
塗装工程の流れは

下塗り

下塗り2回目

中塗り

上塗り

この工程で塗装を進めて行きます。
今回吸い込みが強くあると想定しているので下塗りを2回行います。
吸い込みが強すぎると仕上がりにも影響が出てしまうので2回塗る事で過度な吸い込みを抑える方法です。

11月7日☀️

養生と下塗り作業

本日から塗装工程を行って行きます。
まず初めに塗料が付いてはいけない場所への養生を行いました。
今回基礎に関しては壁の塗装が終わったら撥水剤を塗る予定なので基礎もしっかり養生をします。

上の写真が下塗りに使用する塗料です。
エスケー化研水性ミラクシーラー
今回のようにモルタルで補修をした外壁の下塗りに適した下塗り材です。
今回は新しいモルタル面になるので下塗りを2回に分けて塗っていきます。

1回目の下塗りが塗り終わった写真です。
1回の下塗りだと塗料を吸い込む場所と吸い込まない場所とでムラができています。
このままで上塗りを塗っても問題はありませんが仕上がりを綺麗な塗装面にするため下塗りの段階でこのムラをある程度消してから仕上げ塗りを行った方が吸い込みが無くなる分均等な塗膜面になります。
なので今回は下塗りを2回行ってムラを少なくした状態で仕上げ塗装を行います。

2回目を塗り終わった写真です。
1回目よりもムラもかなり消えました。
まだ多少ムラはありますがこれは上塗りの段階には影響せず綺麗に消えるので全く問題ありません。

下の動画から2回目の下塗り作業の様子を確認する事ができます。

下塗り2回目塗装の作業動画

11月9日☀️

グラナダフレッシュ
中塗り・1回目塗装

写真は中塗りが終わった状態です。
よく見るとムラになっているのが分かるかと思います。
これは砂が多く付いている所と少ない所とでなるムラです。
今回躯体がツルツルのフラット状態なので1回のローラー塗りではこのように砂ムラが出来てしまいます。
これをムラなく綺麗にするために上塗りとしてもう1回同じ色で塗ります。

中塗りの作業動画

上塗りの作業動画

表側塀完成

表側の塀が終わりました。
後日もう一度確認を行い細かな手直しなどをする予定です。
最後に養生を撤去してから基礎部分の撥水塗装を行います。

11月13日☁️

裏側塀下塗り作業

本日から裏側の塀を進めていきます。
裏側は草が生い茂っていて塗装面に絡んでいるため先に全部草取りを行いました。

下塗りシーラー

裏側の下塗りが全て塗り終わりました。
裏側も表と同じように下塗りを2回塗りました。
本日はこれでしっかり乾燥時間を設けて明日から中塗り、上塗りと仕上げていきます。

11月14日☀️

裏側塀壁中塗り、上塗り作業

中塗り作業動画

仕上塗り作業動画

裏側塀壁完了動画

今回の砂壁調のパターン付けの動画をご覧下さい

11月16日☀️

道路側塀壁作業

下塗り

本日は最後の塀壁(道路側)を仕上げます。
①は下塗りと無塗装の比較写真です。
②は下塗りが全て塗り終わった写真です。
道路側は車の通りも多いため塗装を行う際は飛散や事故等に要注意で行っています。

中塗り

中塗りが塗り終わりました。
吹き付け塗装と違って砂壁調塗料をローラーで塗る場合1回では砂のムラが出やすくなります。
写真ではなかなか分かりにくいですが実際は砂のムラがかなり目立つ状態です。
仕上げの工程でムラを直しながら均等に配って仕上げて行きます。

上塗り仕上げ

上塗り仕上げ工程動画

本日で塀の塗装が全て終わりました。
この後の工程としては木戸の塗装、基礎撥水塗装となります。

11月18日☀️

木戸塗装作業

施工前の状態

本日は木戸の補修塗装を行います。
①が表側
②が裏側
の施工前の状態です。
かなりの劣化が見受けられ元々の塗膜も焼けて粉状になっている状態です。

しっかり下地作りと塗装を行いないたいので鍵等付帯している物は取り外してから作業をします。

シーリング補修

腐ってしまっている所や大きく割れてしまっている所はパテやシーリングで一通り補修を行いました。

ケレン

今回の木部補修塗装の中でも一番重要なケレン工程を行います。
この作業をやるとやらないとでは大きく変わってきます。
また仕上がりも大きく変わるのでしっかりと下地作りの為のケレンを行います。

ケレン作業の動画

ケレン完了の状態

劣化した塗膜は落とせるだけしっかり落としました。
この後いよいよ塗装工程へと入っていきます。

塗装工程作業動画

11月21日☀️

基礎撥水塗装

本日は最終工程の基礎撥水塗装を行いました。
これで全ての工事が完了となります。

塗匠にご縁をもっていただき誠にありがとうございました(_ _)

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